kazu-tの色々と思ったこと

1971年生まれの既婚の男でフリーランスです。色々と思ったことを記します。

独立して食っていく為の「技術力」と「信用」

はじめに

私はある業界の「設計」(のような仕事)で独立し自営業(フリーランス)をしています。

新卒でサラリーマンになり十年ほど過ごした後、個人事務所勤務(サラリーマンから独立した人の営む事務所での勤務)を五年ほど経て、最終的には自分も完全に独立し、現在は自宅で一人で仕事をしています。

「独立」とか「起業」と言っても、本当に凄い人なら学生時代から起業したりして「今までに無かった新しい価値」を生み出したりしますが、ここではそのようなものは全く対象とせず(私のような凡人がそのようなことに関して分かることなどない為)、あくまでサラリーマン等の立場で勤務していた「業界」で「独立」して現在に至る自身の経験により思うことを記したいと思います。

下積み時代に、いかに専門性を高められるかどうか

私がサラリーマンとして勤めていた会社は、いわゆる大企業ではなく業界では「中堅」だったのですが、それでも専門性の高い部分も全て社内で行うという感じではなく、専門性の高い部分は外部に委託(いわゆる外注)し、社内では最初に大きな流れを取り決めて、各部を外注しそれを取りまとめて仕事全体を仕上げていくというような流れになっていました。

私は独立志向などは全く無かったのですが、その「専門性の高い部分」を全て外部に委託してしまうことに非常に抵抗がありました。何故ならいわゆる技術屋としては、その部分が一番「面白い部分」のように思えたからです。

従って全ては無理ですが、若い頃から出来る範囲で「外注せずに自分にやらせて下さい」と上司に直談判し、勉強しながらそのような仕事を出来るだけ自分でこなしていました。その為に労働時間はかなりの長時間になっていた訳ですが(それこそ「盆も正月も無い」のが大げさではなく文字通りという年が多かった)、自ら望んだことでもありますし、また仕事自体が心底から楽しく思えていて、(もちろん納期などのプレッシャーはありますが)辛いという感じはあまりなくて、ずっと率先してやっていました。

現在でもフリーランスとしてずっと同じ仕事(と言っても細かい部分は立場や時代により変わりますが基本的には同じ仕事)を続けていくことが出来ている技術力の根幹は、この約十年間のサラリーマン時代に身に付いたと完全に言い切れるほど充実したものでした。もちろん、その後に独立したりして歳を重ねていく中での「経験」や「知恵」は積み重なりますし、そのような現在になって昔の自分を思い起こすと「未熟な部分もあったな」とは思うのですが、技術屋としての「根幹」としては、サラリーマン時代の約十年で、概ね完成していたのではないかと、今でもそのように思っています。

「専門性の高さを感じさせる仕事」によって判断される

私は現在はフリーランスであり「外注」として仕事を請け負う立場ですが、サラリーマン時代は逆に「仕事を発注する立場」でもありました。

上で述べたような感じで若いときから仕事に取り組んでいて、かつ上司などに恵まれたという「運」もあると思いますが、入社から数年経った頃には上司やベテランの社員等とも技術的な話なら対等に出来る立場にありましたので、外注をする際の業者を決めることも普通にありました。

相手の話している内容がどれだけ社会情勢に詳しかろうが、自己啓発的なことに熱心だろうが、「誰々と知り合いなんです」みたいな人脈アピールがあろうが、仕事の内容(技術の高さや信用性など)の部分に満足が出来なければ、出来るだけ「次」は避けますし、また、いわゆるコネの関係で「一度使ってみてくれ」と上司などから頼まれて委託した業者であっても、仕事の内容に満足が出来なければ同様でした。

そして、「この人の技術は素晴らしいし人柄も信用できる」と思った方たちには逆にずっと委託し続ける訳であり、そのような方たちは他の皆からもそのように思われているようなので、ずっと多忙を極めているという印象でした。

現在は私は「使われる側」になって十年以上経つ訳ですが、「使う側の態度」が上で述べたようなものであることは今でも「極めて当たり前」であると思っています。

そして現在の私がずっと忙しく働けているのは、取引先の方々に自らの「仕事」を高く評価して頂けていることの証左でもありますので、大変有り難いことなのだと思っています。

おわりに(「技術力」と「信用」で食っていく)

改めて考えてみると、仕事を発注する側の「企業」というのは、大企業では無くともそれなりに「大きな組織」である訳ですが、そのような組織が、私のような「何の肩書きもない単なるフリーランス(個人事業主)」に仕事を任せるって、本当に凄いことだと思います。私が大きな失敗をすれば、自社の利益や信用に大きな損害が及ぶかも知れない訳ですから。

それでもずっと切られることなく継続して仕事を頂くことが出来るのは、その都度請け負った仕事を確かな「技術力」をもって確実にこなしていき、仕事の報告や雑談などで私が「心底から仕事が好きなんだな」ということを感じていただき、そして毎回それを続けることで地道に「信用」を積み重ねていくことしか無いと思う訳であり、それ以外の「近道」は私には思い浮かびません。

そのようなことを改めて思いました。