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kazu-tの色々と思ったこと

1971年生まれの男です。色々と思ったことを記します。

方程式を習う前の算数の文章問題の解き方その5 (方程式で解くのとは見え方が全く異なる問題)

算数の文章問題

はじめに

今回は「方程式で解くのとは見え方が全く異なる」と私が思う問題を取り上げます。

そして、その「算数的な見え方」、すなわち「現実にあるモノの数値的なやり取りを、算式に直す」という部分の重要性に関して、ずっと設計の仕事の実践で働いている実体験を踏まえて少し述べたいと思います。

算数の問題

●問題

ビンに牛乳が490mL入っていました。兄と弟の二人で全て飲みました。弟は兄の五分の二の量を飲みました。兄が飲んだ量は何mLですか。

●方程式による解答

兄が飲んだ量をxとすると、弟が飲んだ量は0.4xです(ブログでは分数の表記が煩雑なので小数で表記します。2/5=0.4です)。

従って、以下の通り答えが出ます。

x + 0.4x = 490

1.4x = 490

x = 350

答え:350mL

●「算数」による回答

ビンに入っている牛乳を七つのコップに等しく小分けします。一つのコップの牛乳の量は490mL÷7=70mLです。

その七つのコップの内、兄が五つ、弟が二つ飲めば、弟が飲んだ量は兄の「五分の二」となります(下図)。

 

f:id:t-kazu-t:20161219230315j:plain

従って兄が飲んだ量は、70mL×5=350mLとなり、これが答えとなります。

最初に述べた「方程式による解答」よりも、かなり「現実のモノのやり取り」に近いことがお分かり頂けるかと思います。

設計の実践で出てくる問題

こちらは方程式を使用します。言いたいことは、「現実のモノの動きを『式』に置き換えられるか」という部分です。

●問題

ある地点Aから真右に出発し、右に50cm、下に5cm進むとき、その軌跡が円曲線を描くとすると、その半径はいくらか?

●解答の前置き

実践では上のような「綺麗な文言の問題」になっている訳ではなく、そもそも条件も確実には綺麗に決まっておらず、「ここを円曲線として処理すれば色んな意味で好ましいから、円曲線で処理することにしよう。すると半径がいくらなのか分からないと先に進めないな」と自分で自答し、式を立て、答えを導くことになります。

●解答

単純に問題を図式化すると以下のようになります。移動先の点をBとしています。

f:id:t-kazu-t:20161219234844j:plain

この図のAからBへ移動する軌跡が円曲線を描いている時、その半径はいくらかを求めれば良い訳です。

f:id:t-kazu-t:20161220000229j:plain

で、上図のような円心Oからの三角形を考えると、半径をX(cm)とした場合、斜辺がXで、左の辺はX-5cm、上の辺は50cmだと一目で分かりますので、後は三平方の定理により、(二乗は「^2」で表現します)

X^2 = (X-5)^2 + 50^2

と式を立てることが出来、あとは単純計算ですが念のため記すと、

X^2 = X^2 ー 10X + 25 + 2500

10X = 2525

X = 252.5

答え:252.5cm

と分かります。

これが考えられない人が意外と多かった

以上はほんの一例なのですが、サラリーマン時代、周囲の人たちは世代を問わず、以上のような考え方がスラスラと出来ないという人が意外と多くて驚きました。特に同世代の人たちは大卒の人たちであっても出来ない人が普通に居て驚いた訳です。

三角形の部分まで教えれば後は出来る人がほとんどなのですが、現実のモノの動きとして「真右に出発し、右に50cm、下に5cm進むとき、その軌跡が円曲線を描く」という部分から、その「三角形」まで行き着かない訳です。

学者さんなど高度な数学の世界のことは私には分かりませんが、私のような市井の人が初歩的な算数、数学を使って仕事をする為には、方程式などを解く能力(知識)とは別に、その都度生じる現実のモノの世界の事象(問題)を「式」置き換える能力というのは極めて肝要なのではないかと、当時も今も強く思っています。

おわりに

そんな訳で、息子(小学三年生)に算数を教える際には、文章問題を教えるにしても、分数や小数などを教えるにしても、まずは「絵で書いたらどうか」「実際のモノで考えたらどうか」という部分は意識して説明するようにしています。

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このブログのシリーズは以下のカテゴリーで更新しています。

t-kazu-t.hatenablog.com