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kazu-tの色々と思ったこと

1971年生まれの既婚の男でフリーランスです。色々と思ったことを記します。

MT車(マニュアル車) MT操作をする意味を超簡単に解説してみた

はじめに

オートマ限定免許も普及し、またMT車が「滅多に見かけない」という感じになって久しくなりました。

と言う訳で、そもそも「MT操作(=オートマ車が機械で受け持ってくれる部分)と言うのは、どんな意味、内容の操作なのか」を知らない(考えたこともない)という人も居るのかも知れないな、と思いまして、それを超簡単に記したいと思います。

従って「そんなことは常識として知っている」という方は、これ以降、お読み頂く必要はありません。

全く詳しく無い人でも「概要」だけはざっくり理解出来るように、素人の私でも説明出来る範囲の「超簡単」な説明としています。従って専門的な図なども引用せず、全て私が自前で作図した「超ざっくりとした説明図」を使用しています。(正直に書きますと使用している図は昔、ホームページをやっていた(現在は閉鎖)時に作図して使っていたものの流用です)。

また、MT車に関するシンクロ機構や、トルコンAT車のロックアップ機構などの細かい部分は省略し、あくまで「概要を把握する」部分のみを記しています。

なお、ここでの「オートマ車」とは、トルコンATなのかCVTなのかその他なのかを問わず、「変速がオートマティック化されているクルマ」という意味で使用しています。

まずは「MT操作」の説明

以下は私の愛車(MT車)の運転席の写真にコメントを加えたものです。

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緑の字で記すものは、MT車でもオートマ車でも共通して操作が必要なものです。

そして赤い字で記している「シフトレバー・左手で操作」と「クラッチ・左足で操作」の二つが、MT操作として必要なもの(=オートマ車は機械で自動化されているもの)となります。

この二つの操作が持つ意味を以下に説明します。

エンジンからタイヤへ動力が伝わるまでには、「クラッチ」と「ギア」が存在する

クルマと言うのは当たり前ながら、エンジンで発生した力をタイヤに伝えて、それで動きます。従ってエンジンとタイヤは「繋がっている」訳ですが、直接繋がっている訳ではなく、途中で「クラッチ」と「ギア」が存在します(下図)。

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この「クラッチ」と「ギア」の二つを人間が自ら手で操作しているものが「MT車」であり、これを機械で自動化しているものが「オートマ車」となります。

次にこの「クラッチ」と「ギア」が必要な理由を説明します。まずは「ギア」からの説明となります。

「ギア」の必要性

人間が自転車を漕いで走ることを想像します。走り始めとか、もしくは上り坂では、大したスピードが出ていなくても足に大きな力が要ります。逆に速度が乗ってきたり、平坦な道であれば結構なスピードが出ていても足には大した力は要りません。

クルマも同様で、走り始めとか上り坂では大したスピードが出ていなくても大きな力が必要となりますし、逆もまた然りです。

自転車でも装着されているものもありますが、クルマに装着されている「ギア」と言うのは、上記のように「状況によって力の必要具合が変化するのに合わせて、エンジンとタイヤの関係を調節するもの」となります。

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上のグラフを見る際に、「エンジンの回転数が一定(=アクセルの踏み具合が一定)」と想像して下さい。どのような回転数でも構わないので必ず「一定」と意識して下さい。

「ギア」が無くエンジンとタイヤが直結されていれば、エンジンの回転数が一定であればタイヤの回転数(=クルマのスピード)も一定となります。

しかしクルマには「ギア」がありますので、例えば5段変速のクルマであれば、MT車であればシフトレバーで「1速」~「5速」までのどれかを選びます。

すると上のグラフのように、エンジンの回転数は一定でも、ギアが低いほどタイヤの回転数が少なくなり、ギアが高いほどタイヤの回転数が多くなります(青い矢印)。

それと反比例して、タイヤの力強さはギアが低いほど力強いし、ギアが高いほど力は弱い訳です(赤い矢印)。何故ならエンジンが同じ回転数ならギアが低くタイヤの回転数が少ないほうが、タイヤ一回転当たりに費やしているエンジン回転数が多い訳なので「力強い」訳です。

以上の特性を利用し、走り始めとか上り坂など「力強さが必要」な状況では低いギアを選択する必要がありますし、平坦で速度が乗ってきて「力強さはあまり必要無い」状況になってくれば高いギアを選択する訳です。力強さが必要無くなってもギアは低いままでもエンジン回転数を上げれば(=アクセルを深く踏めば)速度は上がりますが、その速度の上がる範囲には限度がありますし、何より燃費が悪くなるので、必要に応じて適切にギアを上げることになります。

逆に、高いギアで走っている(巡航している)最中に、上り坂に差し掛かったり、もしくは渋滞などで速度が下がったりすれば、必要に応じて低いギアを選択します。

そのような「ギア」の選択を、ドライバーが自らシフトレバーを操作して行っているのが「MT車」であり、ここを機械で自動化しているのが「オートマ車」となります。

次に「クラッチ」の必要性について説明します。

クラッチ」の必要性

上記の「ギア」を「1速」から「5速」まで変化させるというのは、平たく言えば「歯車を入れ替える」訳ですが、エンジンとギアが動力的に繋がったままだと歯車の入れ替えが難しくなることは簡単に想像が付くと思います。

従ってエンジンとギアの間にある「クラッチ」で、両者を一時的に切断してやり、切断している間にギアを入れ替えて(=シフトレバーで変速して)、その後にクラッチを戻して動力を再接続する訳です。

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上の図の左のようにクラッチペダルを左足で踏むと、エンジン側とタイヤ側(ギアがある側)のクラッチ板が外れ、両者が切断されエンジンの動力がギアに伝わらなくなりますので、この間にギアの入れ替え(=シフトレバーによる変速)を行い、変速が終わったら図の右のようにクラッチペダルを戻し(左足をペダルから離し)動力を再接続することになります。

この操作をドライバーが自ら左足で行っているものが「MT車」となります。

これと全く同じものを機械で自動化しているものが「オートマ車」、と言いたいところですが、それはオートマ車の中でも「AMT」と呼ばれているものですが、主流ではありません。

オートマ車で主流なもの(トルコンAT、及びCVTの大半)はトルクコンバーターという、MT車の「クラッチ」の代わりになり、かつその他の機能も有する機構が付いています。下図で説明します。

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この図のように、エンジン側の歯車で密閉された中にあるオイルを回すと、それにつられてタイヤ側の歯車も回り動力が伝わりますが、あくまでオイルを介していますので、ギアの入れ替え(=変速)をしたい時などは、何もしなくてもそのままタイヤ側を止めることが出来る(完全には止めないまでもエンジン側とタイヤ側の回転をズラすことが出来る)、という部分がMT車の「クラッチ」と全く異なる部分であり、この機構を有するが故に、オートマ車と言うのは機械が変速しているにも関わらず「スムーズな変速」を実現しています(正確に言うとCVTの場合はまた少し異なるのですが今回は省略します)。

余談:オートマ車が完全停止してもエンストしない訳

オートマ車と言うのはギアをD(ドライブ)に入れたままでもブレーキを強く踏めばエンストすることなく停止することが出来ますが、それは上図のオイル(=流体)の部分が空回りを許す為です。MT車の場合はここが流体ではなく剛結していますので、自らの意思でクラッチを切らないと、繋いだまま停止するとエンストします(停止して回らなくなったタイヤ側からの「止める力」がエンジンに及びエンジンの回転を止めてしまう)。

おわりに

今回は素人の私でも説明出来る範囲で「超概要」の部分を必要最小限で記させて頂きました。

今回は本当に基礎的な部分だけを述べましたが、これをベースにして、例えばエンブレ(エンジンブレーキ)とは何かとか、そのような話も説明も展開出来るようになっています。

よく「MT車はドライバーがクルマと対話しながら走るので運転がより楽しい」などと言われますが、この「対話」というのは、今回述べたような部分を何となくであっても「常に念頭において」運転している(=そうしないとスムーズに運転出来ない)、と言う意味なのかも知れないと、個人的にはそのように考えています。